[Python,Gtk4] Gtk.Labelの使用について① Gtk.Labelへの複数行テキストの表示

Gtk.Labelの使用

　Gtk.Labelは、主に編集不可のテキストを表示するのに使用するWidgetであり、テキスト入力欄（Gtk.Entry）の横に配置して、その欄に入力する内容を説明するのに使用されます。

　Gtk.Labelには、一行だけではなく複数行のラベルを表示することができ、ラベルのWidget内での表示位置や複数行の場合は文字揃え方を指定できます。今回は、ラベルの表示の調整方法について紹介します。

今回紹介する内容
　・ Gtk.Labelを作成する
　・ Gtk.Labelを複数行のラベルにする
　・ Gtk.Labelの文字の表示位置を指定する
　・ Gtk.Labelの行揃えを指定する

Gtk.Labelの作成

Gtk.Labelを作成する

　Gtk.Labelは、Gtk.Label()と記入することで作成されます。

        label2 = Gtk.Label(
            label='Label2\n復数行表示です。\n左揃えです。',
            justify=Gtk.Justification.LEFT
        )

Gtk.Labelの主なプロパティ

　Gtk.Labelの指定もプロパティやメソッドで行います。Gtk.Labelのプロパティには、以下のものなどがあります。

名前	タイプ	内容
justify	Gtk.Justification	複数行のテキストをどのように揃えるかを指定する。既定値：Gtk.Justification.LEFT
label	str	表示するテキストを指定する。既定値：”
max_width_chars	int	ラベルの希望する最大幅 (文字単位)。既定値：-1
selectable	bool	ラベルのテキストをマウスで選択できるかどうかを指定する。既定値：False
use_underline	bool	ニーモニックを使用する場合は True。既定値：False
width_chars	int	ラベルのテキストが要求する幅 (文字単位)。既定値：-1
xalign	float	表示するテキスト位置の幅方向の位置を指定する。 0.0ならばGtk.Labelの左端になり、1.0ならばGtk.Labelの右端にテキストを表示する。既定値：0.5
yalign	float	表示するテキスト位置の高さ方向の位置を指定する。既定値：0.5

Gtk.Labelの主なプロパティ

Gtk.Labelを複数行のラベルにする

　Gtk.Labelのテキストを複数行にするには、テキストを改行’\n’を使用して記入します。

        label2 = Gtk.Label(
            label='Label2\n復数行表示です。\n左揃えです。',
            justify=Gtk.Justification.LEFT
        )

Gtk.Labelの文字の表示位置を指定する

　Gtk.Labelの表示位置は、xalign（幅方向）、yalign（高さ方向）で指定します。

        label1 = Gtk.Label(label='Label1', xalign=0.0)

Gtk.Labelの行揃えを指定する

　Gtk.Labelの行揃えは、justifyで指定します。jusifyの値には以下のものを使用します。

値	内容
Gtk.Justification.LEFT	テキストは左端揃えで配置される。（既定値）
Gtk.Justification.RIGHT	テキストは右端揃えで配置される。
Gtk.Justification.CENTER	テキストは中央揃えで配置される。
Gtk.Justification.FILL	テキストは全体に分散して配置される。

Gtk.Justificationの種類

        label2 = Gtk.Label(
            label='Label2\n復数行表示です。\n左揃えです。',
            justify=Gtk.Justification.LEFT
        )

サンプルプログラム

　以下のサンプルプログラムを実行すると、下図のようにプロパティの指定により表示方法を変更したGtk.Labelが表示されます。

import gi
gi.require_version('Gtk', '4.0')
from gi.repository import Gtk


APPID = 'com.github.taniyoshima.g4_fblog_label'


class Gtk4TestTest(Gtk.Window):

    def __init__(self, app):
        Gtk.Window.__init__(
            self, application=app, title='Gtk.Label Test',
            default_width=300, default_height=200
        )

        box = Gtk.Box(
            orientation=Gtk.Orientation.VERTICAL, spacing=20,
            margin_top=20, margin_bottom=20,
            margin_start=20, margin_end=20
        )

        label1 = Gtk.Label(label='Label1', xalign=0.0)

        label2 = Gtk.Label(
            label='Label2\n復数行表示です。\n左揃えです。',
            justify=Gtk.Justification.LEFT
        )

        label3 = Gtk.Label(
            label='Label3\n復数行表示です。\n右揃えです。',
            justify=Gtk.Justification.RIGHT
        )

        box.append(label1)
        box.append(label2)
        box.append(label3)
        self.set_child(box)


class Gtk4TestApp(Gtk.Application):

    def __init__(self):
        Gtk.Application.__init__(self, application_id=APPID)

    def do_activate(self):
        window = Gtk4TestTest(self)
        window.present()


def main():
    app = Gtk4TestApp()
    app.run()


if __name__ == '__main__':
    main()